メンズ美容総研が提供する、メンズ美容をキーワードにKOLやコスメブランドを深堀するインタビュー企画「メンズビューティーラボ」。
今回は、今着々と20代男性からの多くの人気を集めているジェンダーレスコスメブランド KAKTASさんが販売するコスメとブランド誕生の裏側を語って頂きました。
目次
ジェンダーレスコスメブランドKAKTASとは?
ーではまずはコスメブランドKAKTASについて紹介いただけますでしょうか?
KAKTAS 佐藤)
KAKTASはジェンダーレスのメンズコスメを作っていて、初めてメイクする方の為の使いやすいコスメを目指したコスメブランドです。
「自信を持って前を向く瞬間に寄り添うコスメ」
をコンセプトに、私たちの日常に訪れる“瞬間”をテーマにしています。
KAKTASというブランド名は、×と+を組み合わせること、自分に対してコスメアイテムを足したりかけたりすることで自分自身の可能性をもっと広げていこうというメッセージを込めています。
ーありがとうございます。KAKTASさんの活動は丁度1年前くらいから追っていて、LOFT等のバラエティーショップで販売してるの見た時は凄く嬉しかった記憶がありますね、、
では次にお2人それぞれの経歴と言いますか、KAKTASの展開に至った経緯など教えていただけますでしょうか?
KAKTAS 菅谷)
そしたらまず菅谷の方から。
僕は元々総合広告代理店に勤めていて、そこでコミュニケーションを通した広告活動であったり、世の中の良いモノを広めていく仕事をしていました。
そこではデジタルのPRや広告の設計をメインに4年ほど。
自分自身もメンズメイクや美容を大学卒業頃に初めてした感動体験があってそこからメンズメイクの市場に興味を持っていたんですが、
そこから数年たった今でもメンズ美容の市場はまだメイクの段階まで届いていない事にちょっとした疑問を感じたんですね。
まだどうしてもメイクに対して「バレたくない」「恥ずかしい」と言った風潮があります。
ここに対して、自分のキャリアから何かアプローチできるんじゃないかと思い、大学時代の友人でありメンズ美容の感度が高かった佐藤と一緒にコスメブランド KAKTASを始めた という流れですかね。
ーありがとうございます。お二人は大学時代からの友人なのですね。拳(佐藤)さんはどのようなお仕事をされていたのでしょうか?
僕は大学を卒業してから新卒で総合酒類メーカーに勤めていました。
ゴリゴリの飛び込み営業って感じでしたね(笑)
そこから少し別の商材を扱ってみたいなと思い、そこから数年後にメンズスキンケアメーカーのバルクオムに入社させて頂きました。
ーではそのタイミングからメンズ美容の路線に進まれたんですね。
KAKTAS 佐藤)
そうですね。元々自分自身の美容に対する感度が高かったこともあって(笑)
そこでも営業チームではあったんですけど、販売促進であったり既存の店舗でどのように売上を伸ばしていくかみたいなところが主な仕事でした。
バルクオムもすごくいい商品ばかりなんですけど、
自分の美容感度がどんどん上がっていくと同時にスキンケアだけでなくメイクやファッションの部分にも注目するようになったんですね。
スキンケアってマイナスをゼロにしていく面が大きいと思うんですけど、より自分らしさを表現していくメイクやコスメを取り扱っていきたいと思い始めて。
ちょうどそのタイミングでコロナ禍だったこともあり勇気(菅谷)と話す事が増えて、一緒にメイクを試したりコスメを買いに行く中で
「自分たちが好きな物、男性の自信に繋がるモノを売っていきたい」
という理念の一致から起業した みたいな流れですかね。
当初は色んな起業案があったんですけど、最終的にはやっぱり2人とも興味のあるメンズコスメに落ち着きました。
ーありがとうございます。大学時代の友人が同じジャンルに興味を持って、お互いに違う畑で得た経験を元に現在のKAKTASさんがあるんですね。すごく素敵です。
KAKTASの”こだわり”
ーでは、KAKTASさんが今の商品展開に至った経緯についてお伺い出来ればと思いますが、いかがでしょうか?
KAKTAS 佐藤)
そうですね。私達が目指しているのは、「色々なコスメを組み合わせて自分らしさを表現してほしい」という部分で、男女関係なく美容を楽しめる社会にしたいと思っています。
例えば男性もネイルをしたりアイラインを引いたり、今の女性がされているようなメイクが男性にとっても当たり前なものになって欲しいと思うんですけど、
でもやはり今の段階ではなかなか受け入れられない、厳しい時代ではあると思うんですね。
なのでKAKTASでは、世の中の男性に対してメイクの楽しさや素晴らしさを伝えられるブランドにしたいと思ったんです。
まずは一歩、メイクって意外と簡単で誰でも気軽にできるものなんだよという部分を伝えていくためにこのBBスティックとルースパウダーを作りました。
とと(石原)君もわかると思うんだけど、メイクって1回始めてみるとどんどん楽しくなってきて結構沼な感じあるじゃないですか。
なので最初はやはり使いやすさだったりハードルの面を考慮して、この2種類を展開しています。
KAKTAS 菅谷)
やっぱり使いやすさの部分はすごく拘りました。
男性の行動習慣でも使いやすい商品ってどんなものなんだろう、
男性の生活習慣や悩みを解決しながらもメイクの楽しさを伝えられる商品にしたいなと思い商品開発をしていました。
これはちょっと今後の話にもなるんですけど、やっぱり「自分らしく」をテーマにしているので、これから容器のデザインや色も展開していく予定です。
メンズコスメってどうしてもシンプルな色味のパッケージが多いんですけど、白黒だけじゃない色んなパッケージデザインのコスメを作っていきたいなと思ってます。
今はまだ白黒のブランドなんですけど(笑)
ー今後の展開もすごく楽しみですね!おふたりが仰っていた通りなのですが、今のメンズメイクは「バレない」がテーマであったりと、必要ではあるのに見せちゃいけないといった難しい立ち位置にある気がしますね。
KAKTAS 菅谷)
今はやっぱり、自分の中のマイナスを隠すみたいな部分が主流となってますよね。
美容院で鏡を見る瞬間だったり、zoomで自分の顔がミラーリングされてる瞬間だったり、いろんな場面で自分の見え方が気になり始めた時代感というか。
ただこれから少しずつフェーズが上がっていって、肌が綺麗だったり清潔感があることってビジネスでもいい影響がある事にエビデンスが取れてきたら一気に風潮は変わるんじゃないかなと。
こういう身だしなみの研究だったり、仕事と身だしなみの関係性みたいな部分が今後会社単位でフューチャーされるんじゃないかなと思っています。
KAKTAS 佐藤)
それこそ就活の場面でも、「メイクして身なりを整えたら就活も上手くいく傾向にある」みたいな、定量的に効果がわかる実験結果が出ればどんどん会社でも取り上げられるのかなと。
そこからメンズメイクの価値はすごく高まってくるんじゃないかなと思います。
ーたしかに今のメンズメイクのブームは正直「メンズメイク」というワードが独り歩きしてしまって、中にしっかりした土台がないような感じがします。
KAKTAS 菅谷)
そうですね。それこそ、メンズメイクとビジネスに対して本気で取り組んでいる会社ってまだあんまりないんじゃないかなと思うんですね。
実証実験的に「面談の時にメイクしてる方が印象がいいよね」みたいなものは化粧品メーカーの記事は見受けられるんですけど、そこに対して会社が福利厚生として美容を捉えてやってる みたいなことはあまりないですよね。
KAKTAS 佐藤)
メーカーさんの発信も、さっき仰った通り「バレないメイク」をメインにしていて、隠すメイクをしよう みたいな。
メンズメイクに対してももっとオープンな風潮を作るのも大事なんじゃないかなと思っています。
KAKTASのコスメ-BBスティック/ルースパウダー
ーではコスメについてそれぞれ深堀していきたいのですが、まずはBBスティックについていかがでしょうか?
KAKTAS 佐藤)
じゃあ僕から。
BBクリームは本当にかなり試行錯誤しましたね。自社工場は無いのでOEM選びから多分100社くらい回っていて、いろんなBBを試していきました。
最初はクリームタイプで進めていたんですが、まだメイクに馴染みのないメンズにとっては「適量を探すのが難しい」ですとか「クリームが手に付くことに抵抗感がある」って方もいらっしゃるなと思って。
その中で、じゃあスティックタイプの方が使いやすいんじゃないかな?という流れで今のBBスティックにいきつきました。
でもやっぱりこれも難しくて、スティックタイプはどうしてもクリームよりもテクスチャが固い印象があったり乗せたBBクリームを伸ばす筆の質感であったり、
ここは色々と試行錯誤を重ねて、スティックだけど人の肌でとろけるような質感に仕上げました。
色味に関しても、他社さんのBBクリームを手当り次第全部試してみて男性に合う色味を追求していきましたね。
やっぱりメイクに馴染みのない男性からすると色味が3色あるだけでも購入ハードルが上がってしまうので、できる限り日本人男性どんな人が使っても似合う色味を選びました。
そういった男性特有の悩みに着目してかなり苦労したおかげでいい商品ができたなと思います。
KAKTAS 菅谷)
補足で少し付け足すなら、やっぱり「カバー力」はかなり大事にしていました。
バレないメイクを軸にしてしまうと、やっぱりカバーしきれなかったり髭の青みやニキビって出てくるんですよね。
カクタスのBBスティックはそういった隠しきれていない部分をなくせるようにカバー力の部分もすごく大事にしながら、でも厚塗り感は出ない質感で仕上げることにすごく注力しましたね。
KAKTAS 佐藤)
めっちゃ試したよね(笑)
バレないメイクではなく、メンズのメイクとしての立ち位置を確立できる商品作りを意識してました。
ーBBスティックは使ってもわかる通り非常に丁寧に作られていて、僕もよく使っております。ではルースパウダーについてはいかがでしょうか?
KAKTAS 佐藤)
パウダーについては、それこそ男性の肌悩みについてのアンケート調査をみると肌のテカリは上位にあって。それってやっぱりBBクリームでは解決できない悩みなので、パウダーは必要不可欠だなと思い開発しました。
ただやっぱり既存のパウダーはパフを使って叩く感じだったり筆に乗せたりと、「メイクしている感」が強い印象があったんですね。
やっぱりこれも男性が使うにはちょっとハードルが高い印象があるので、それならパウダーもスティックタイプにしてスタイリッシュなコスメで統一したいと思い今の形になりましたね。
男性はやっぱりベタつきを極力減らしてさらついた肌にするのがベターだと思うので、このBBスティックとパウダーはまず作りました。
ーありがとうございます。実際のユーザーさんからの声もよく聞かれるんでしょうか?
KAKTAS 佐藤)
そうですね。ECでのレビューだったりSNSの発信は常に追っています。
コスメの開発背景には「男性の悩みを解決するアイテム」って部分があるんですけど、使いやすさの面から女性の方も購入して頂く人が多く非常に嬉しいです。
今は20代のユーザーが多いんですけど、これから会社単位であったり年代関係なく使えるコスメにしていきたいと思っています。
ーありがとうございます。
最後に
今回はジェンダーレスコスメブランド KAKTASさんの裏側を取材致しました!
メンズ美容への取り組みも含め、カクタスさんの活動や今後の商品展開もどんどん追っていきたいと思います。
KAKTASのお二人)
ありがとうございます。これからもKAKTASをよろしくお願い致します!
お知らせ
インフルエンサーが店頭のモニターに現れる「7インチの美容部員」企画を展開中!
11/22(水)よりあのカップルが全国のお店に登場するので、是非一度足を運んでみてください!
(聞き手 / 石原)
Writer